日本で一番社員満足度が高い会社の非常識な働き方」読んでみました。著者はEC studioの山本敏行社長(@ec_yamamoto)。EC studioといえば、ワールドビジネスサテライトで取り上げられていたように、社員全員にiPhoneを支給したり、会社に電話がなかったりと、働く人にはとても本業に専念ができそうな魅力な会社です。

その働きかたを見本にして、自分の働きかたを作っていることもあって、前々からなぜそのような制度を敷くのか、制度ができあがるまでのプロセスが気になっていたので思わず購入してみました。

自分がページの端を折ったところ

税金をたくさん払う

要約:「節税のために時間を費やすよりなら、その時間を収益の柱になるビジネスプランを練る時間に充てる。」

本を読んでいて、時間の使い方にこだわりが強く感じられれるところが所々にあって、「税金を〜」とは違うトピックでも「会社の利益は時間の使い方で決まる」とも言い切っています。そのための効率化うんぬんがあって、、、実務レベルまで落ちるのはよくあるのですが、それが経営レベルまでにも浸透しているのは面白かったです。

投資すべきコスト・抑えるコストを明確に

要約:「投資すれば売り上げが伸びる可能性があるものに対しては積極的に投資して、同じ対価しか得られないもののコストは抑える」

読んでみて、そう言われたらそうだよなーとうなずいてしまいました。コストを増強するところ、抑える方針を持っておくのは聞いたことがなかったので新鮮でした。具体的に売り上げが伸びる可能性があるコストというのは、「給料、教育、パソコン環境、オフィス環境、宣伝広告費、外部コンサル」と記されています。これらは予算を削ると一番不満が出たり、モチベーションの下がるところでも。なるほどなるほど。

ウェブサイトは24時間働く営業マン

要約:「見た目がキレイなサイトは安く作ることができるが、自社の強みを表現するにはそれなりの費用が必要。」

本題とは外れますが、「うんうん」とうなずいてしまいました。ここでの「自社」というのはWeb制作会社でいうところの「お客さま」にあたるクライアントのことです。勝手に深読みして制作会社寄りに見ると、「小ぎれいなサイトは作れて当たり前。需要は売れるノウハウを持った制作会社」ということかなと思います。

以前代理店の方と一緒に仕事したときのこと。代理店の方がディレクターにこう愚痴ったそうです。「●●さん(お客さま)は困りますよ〜。カッコイイサイト作ったのに、Webの売上がのびないからってこの前怒ってきましたよ。」やはりWebの売上を期待しているお客さまが求めてるのは小ぎれいだったり、シュンシュンと動くのは当たり前で、売上を期待していることを制作に関わる以上は心に刻んで仕事していきたいと思わされる一言でした。

機会損失を防ぐ

要約:「適切な判断をしていれば、失わずに済んだ利益をとりこぼさない。」

自社サービスの話が例としてあがっていました。どちらも丸一日かかるプロジェクトが2つあって、2つを同時進行でリリースした場合と、1日1プロジェクトを2日連続でリリースする場合、どちらが機会損失を防ぐ観点で適切か。――答えは1日1プロジェクトを完了させてリリースした場合で、理由は1日1つのプロジェクトをリリースすると、同時進行で進めた場合と比べ、1日分の新しい顧客や見込み客を増やすことができるから。

もう少し自分の身のまわりのことに解釈をすると、ちょっとした作業の順番を変えることで仕事が捗ることがあるのではないかということだと思います。例えばモック1ページ作るにしても、上からデザインを固めてそのタイミングでテキスト要素を都度入れていくよりも、テキスト要素を全部入れてからデザインに入ったほうが私の場合は効率が良かったりします。

まとめ

結果的には制度のお話の部分ももちろん参考になりましたが、その大前提になるのは「利益があげられる時間をいかに確保するか」。その時間を全社員が確保するためにユニークと言われる制度があるのではと思います。デザイナーという立場で仕事をしているので、なかなかこういうことには関わることができませんが、仕事をする上で時間を確保するにはという観点で読んでも面白いと思います。

4797361123日本でいちばん社員満足度が高い会社の非常識な働き方
山本 敏行
ソフトバンククリエイティブ 2010-12-02

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